シナジス

RSウィルス感染症に対する注射です。

RSウィルスは生後二歳までに80%の子供が一度はかかるといわれる呼吸器感染症です。細気管支炎や肺炎を起こします。

健常児でも10%程度は、入院加療を必要としますが、多くは鼻かぜ程度ですんでいます。

しかし、予定日より早く生まれた赤ちゃん(早産児・・・お母さんのおなかにいた期間が28週以下で、RSウィルス流行開始時に一歳以下、お母さんのおなかのなかにいた期間が29〜35週でRSウィルス流行開始時に六ヶ月未満の赤ちゃん))や 生まれつき呼吸器(慢性肺疾患・・・過去六ヶ月以内に気管支肺異形成症などの呼吸器疾患の治療を受けたことがあり、RSウィルス流行開始時に一歳以下)や心臓に病気をもっている乳幼児(RSウィルス流行開始時に二歳以下の先天性心疾患児で血行動態〔心臓や血流〕に異常がある)が感染すると 重症化することがあります。

人工呼吸器の助けを借りなければならなくなることがあります。

RSウィルス感染症には、有効な治療薬がないため『かからないように予防する』ことが大切です。

このお薬は注射です。9〜10月頃からウィルスの流行時期が終わる4月頃まで、毎月一回注射します。(筋肉内注射、大腿前外側部)

このお薬をつかうことで大幅に重症児が減ったことが知られています。また このお薬による大きな副作用はほとんど報告されていません。

大変高価なお薬、(一回につき八万円から三十二万円 体重によります。)ですが 保険適用です。

 《健康保険適応になる心疾患児》

・心臓のお薬を飲んでいる児。体重増加やミルクの飲みが悪い児。多呼吸や、肝臓の腫れを認める児。

・肺高圧がある児。

・六ヶ月以内に外科治療や心臓カテーテル検査が予定されている児。

・生まれつきの呼吸器系の機能的、器質的異常を合併している児。

・染色体や遺伝子異常を合併している児。

《健康保険適応にならない心疾患児》

・小さな体肺短絡性疾患(軽い心房中隔欠損、心室中隔欠損、動脈管開存など)をもつ児。

・軽度の弁狭窄や弁逆流を認める児。

・手術やカテーテルによる治療で完全修復された児。


こども病院でいただいた資料より
            ・近畿小児循環器パリビズマブ投与検討委員会 
            ・「これからシナジスの投与を受けられる赤ちゃんの親御さんへ」 監修 仁志田 博司先生
                                                        (東京女子医科大学母子センター教授)